カテゴリー別アーカイブ: 生物学

「完璧主義」を著者の実体験踏まえ分析(原因・特徴) 心理学

私には幼い頃から過度の完璧主義の性質があり、それに苦しんできた経緯がある。そこで、心理学に於ける「完璧主義」を私の実体験も踏まえて分析してみた。

完璧主義に陥る原因

自己愛が過剰
「自分は完璧な人間である」という誇大な自己概念を持っていると、その自己概念を維持するためにあらゆる事を完璧にこなそうとする。
自己肯定感が弱い
自己肯定感が弱いと、些細な失敗を犯しただけでも強い不安に陥る。
長期的な目標を持っていない
人は目標を持っていなければ不安に陥る(同一性拡散)。そうなると、小さな課題に対して過度に執着してしまう。

完璧主義者の特徴

白黒思考
    • ある課題に対して「完璧にこなせない」と判断すると、その課題を完全に放置してしまう。
    • 目標が曖昧な課題に対しては、無関心であったり、「目標が明確な課題」にすり替えてしまう。
他者への過度の期待
自分が課題を完璧にこなしている、或いはこなそうと努力しているので、他者に対しても相当の結果や努力を期待してしまう。一般的には他者はその期待に応えてはくれないので、「自分が頑張っているのに彼は怠けている」と他者への怒りが生まれる。これにより対人関係が不安定化する。

完璧主義者へ贈る言葉

若者にとって、様々な課題に挑戦することの意義は、「自分の得手不得手を見極めること」にある。その課題に成功すれば、自分の得意分野を知れる。失敗すれば、自分の不得意な事を知ることが出来る。そうやって自分に適した仕事を見つけることに繋がるのだ。だから若者は、目先の目標に対して、失敗を恐れず挑むべきなのだ。

目先の目標に過度に拘ってしまう完璧主義者のあなたが本当に拘るべきなのは、「人生の成功」である。目先の目標というのは、それを実現するための手段に過ぎない。
もし、あなたが「自分にとっての”人生の成功”とは何かが分からない」というのであれば、多くの人に出会うと良いだろう。そうすれば、社会の中での自分の立場を知り、大切な人に出会えるかもしれないからだ。

共感性に関する覚書(H29) 発生過程・精度・構成要素 心理学

むぎが研究している心理学に於ける「共感性」に関するH29年時点での覚え書き。

共感とは

共感の発生過程
  1. 相手を同一化する。
  2. 相手の境遇を認知する。
  3. 相手の境遇を自分の価値観で解釈する。
  4. その解釈に基づいて感情を発生させる。
  5. その感情を”相手が持っている”と信じる(投影)。

「共感」は「感情移入」とも呼ばれるが、感情移入は超能力であり、これは起きていない。実際に起きているのは、「相手の感情の推測」である。具体的には「相手の境遇」という数値を「自身の価値観」という関数に代入するという手続きである。
共感が「相手の感情の推測」に過ぎない以上、そこには「相手の感情」とのズレが生じる。つまり、共感には「精度」の概念が存在するのだ。この精度は、自分と相手の価値観の類似性に比例する。これは、民族や宗教、風習などが近い人同士の方が共感が成立しやすいことを示している。
また、「他者に厳しく接するならば共感性は低い」という命題は誤りである。自分に厳しい人は、相手に共感した結果としてその相手にも厳しく接することになる。

共感性の構成要素

共感性の構成要素として「他者理解の能力」、「他者への関心(対象愛)」の2点を挙げ得る。
この2点を満たす動物であれば、共感性を持っていると言える。

他者理解の能力
発達障害はこの能力が弱いため、共感性が低い。「投影同一化」に他者理解力が与えられると「共感」となる。
他者への関心
自己愛性パーソナリティ障害などの自己愛機能障害は関心が自身に対して極めて強くて他者へは極めて弱いので共感性が低い。
他者への関心が低くなる原因は必ずしも自己愛だけでなく、単に忙しくて他人に構っている余裕が無い場合も他者への関心は弱まり、結果として共感性が下がる。

白石隆浩被疑者の座間市9人遺体事件の類型…psycho killer

、神奈川県座間市の白石隆浩が住むアパートで、複数の切断された遺体が発見された。

私は扇情的な話題には全く興味を持たないのだが、本件は気になった。というのも、私は3年ほど前に、心理学の研究として連続殺人犯について調べたことが有ったからだ。
そして本事件を知って、犯罪の特徴が白石氏によく似た連続殺人犯を思い出したのだ。それはJeffrey Lionel DahmerJohn Wayne Gacy である。
この二人と白石氏の共通点は次の通りだ。

  • 数人を短期間で殺した。
  • 被害者を強姦している。
  • 遺体を捨てずに自宅に置いていた。
  • 遺体の腐臭が家の外まで漂っていた。
  • 猟奇的な性格は周囲の誰も気付かなかった。

J.Dahmer とJ.Gacy はpsycho killer なのだが、白石氏もまたpsycho killer なのだろう。
そしてJ.Dahmer とJ.Gacy は幼少期の家庭環境に異常が有ったという点が共通しているのだが、白石被疑者にも当て嵌まる蓋然性が高い。

嫉妬妄想(病的嫉妬)の具体例 Wikipedia英語版の和訳 精神医学

、私は嫉妬妄想(病的嫉妬)についてWWW 上で調べていたのだが、日本語の情報だけでは物足りなかったので、Wikipedia 英語版の記事も参考にした。
次に挙げるのは、英語版の記事に載っていた嫉妬妄想の具体例である。

  • 相手が第三者を見たり構っていたりすると、非難する。
  • 相手の行動に疑いをかける。
  • 相手が電話等を使って誰かとやり取りをすると、それが間違い電話のような些細なことでも執拗に内容を確認する。
  • 相手がFacebook やTwitter といったSNS を利用することを禁止する。
  • 相手の持ち物を調べる。
  • 相手が誰とどこに居るかを常に確認する。
  • 相手を、相手の家族や友人から引き離す。
  • 相手が家庭内の他に個人的な興味や趣味を持つことを許さない。
  • 相手が属する社会的集団を支配しようとする。
  • 相手や競争相手と見做した者、若しくはその両方に対して、言葉や暴力を用いた攻撃を行う。
  • 相手への非難や、嫉妬に由来する行動について言い訳をする。
  • 嫉妬に由来する行動を行っていることを、追い詰められない限り認めない。
  • 自分自身や他人に危害を加える、と脅す。

次の文は、どう和訳したら好いか分からなかった。

  • Claiming the partner is having an affair when they withdraw or tries to escape abuse.
  • Accusing the partner of holding affairs when the marriage’s sexual activity stops because of the abuse.

ソ連独裁者・Joseph Stalinの知られざる少年時代

ソビエト連邦2代目指導者のJoseph Stalin について、少年時代の殆ど知られていない事実を挙げた。

  • 父はアルコール依存症を患っており、酔っ払うとJoseph と母に暴力を振るっていた。Joseph は酔った父を恐れていた。
  • 幸福を感じると、叫びながら、指を鳴らしながら、一本足で飛び跳ねた。
  • Joseph は学校でキリスト教の教えを受けていたが、Charles Darwin の「種の起源」を読んで進化や悪について考えて、無神論者となった。
出典
Young Stalin: Simon Sebag Montefiore

動物の子別れ・性成熟と人の反抗期の関係 生物学

脊椎動物の中には、親子の仲が悪くなることで子育てが完了する種がある。これは「子別れ」と呼ばれる。
この子別れとヒトの反抗期との関係を考える。

動物の子別れ

ハムスター、ウミネコ、ネコなどは、親は子を一定の期間育てた後、その子に対して威嚇や攻撃を行って追い払う。鳥綱の場合は特に「突き放し」と呼ばれる。
この様な性質が存在する理由は、子を自立させるためと見られる。子がいつ迄も親離れ出来ないと、その子は繁殖活動を開始できず、したがってその種は保存できない。そういう理由から、「我が子に対して、子育て開始から一定の期間が経過すると憎悪を覚える」という形質を持った種が自然選択によって残ったのだろう。

ヒトの反抗期

この「子別れ」の機構に関して特殊なのがヒトである。ヒトには「親が子に対して憎悪を覚える」という性質は無い。その代わり、子が親に対して憎悪を覚える「反抗期」が存在する。
この性質は他の動物には見られない。オウム目には反抗期があるとされるが、これは人間が飼育している際に飼い主に対して発生するものと見られ、実の親子関係に於いても存在するかは分からない。
ヒト以外の動物には反抗期は無いようだが、雄に限れば「性成熟すると群れから離れる」という行動が広範囲な種で見られる。この性質はヒトが属する霊長目動物には一般的な性質なので、ヒトの反抗期というのはこの性質が発展したものなのかもしれない。

各動物に於ける子別れと性成熟の時期

動物の種類 分類 子別れの時期 性成熟の時期
ハムスター 哺乳綱齧歯目 3週 6~7週 7~8週
ウミネコ 鳥綱チドリ目 6週 3歳
アカギツネ 哺乳綱ネコ目 4カ月 9カ月
ネコ 哺乳綱ネコ目 6カ月 6~8カ月 8~10カ月
タンチョウ 鳥綱ツル目 10カ月 3歳
カモシカ 哺乳綱ウシ目 1歳 3歳
セイウチ 哺乳綱ネコ目 3歳 6~7歳 8~10歳
ヒト 哺乳綱霊長目 14歳 12歳 13歳

ヒトの他者理解の発達段階 共感性・分離個体化・役割取得 心理学

ヒトの他者理解の発達を纏めた。

2~5ヶ月
共生期。内部と外部の識別が生じるが、母親とは全能的な一体感を持つ。
5~9ヶ月
分化期。母親を「対象」として認識し、母親を特定化する。母親と他人を区別して人見知り行動を行う。
15~24ヶ月
再接近期。母親を別の存在として認識する。
2~3歳
他者を自分とは独立した内的状態を持つものと捉える。
4~5歳
状況から感情を推測する。自他に於ける視点の区別はできない。
6~7歳
対象の特性を考慮して感情を推測する。自他の視点を区別でき、他者が固有の感情を持つことを理解するが、その理解は自己中心的である。
8歳~11歳
人がそれぞれが固有の感情を持つことを認識する。
12歳~14歳
第三者の視点から対象の感情を推測する。

参考文献

自己愛と対象愛の関係 考察 心理・精神分析学

むぎが自己愛と対象愛の関係について考察したことを纏めた。

投影同一化

「投影同一化」という心理作用は、人格が成熟すると「共感」になるという。
この投影同一化は、libido が自己に向かう自己愛の状態では「投影同一化」、他者に向かう対象愛の状態では「共感」と称し得る。

その愛は本物か?判別方法

対象愛は、一般的に「愛情」と呼ばれるものに等しく、具体的な人間関係では「親から子へ」や「恋人同士」に見い出される。
この様な人間関係に於いて、表面的には対象愛に見えるが実は自己愛である場合がある。しかしながら、それが対象愛なのか自己愛なのかを他者が見分けるのは難しい。

そこで、愛情のように見えたものが自己愛であった場合に見出される特徴を次に挙げた。

  • 相手を自己愛を満たすために利用する。
    • 相手に「自分が自分の理想を実現している」と認めるように期待や要求をする。
    • 相手を自分の理想像を実現するように期待や要求をする。
  • 相手を「自分の期待に応えられない人だ」と判断すると、怒ったり、落胆したり、冷たく接したりする。

非対称性

対象愛には食欲や睡眠欲といった自己愛には含まれない欲求も含まれている。
つまり、自己愛と対象愛が含む欲求にはズレが有り、「非対称である」と云える。
このことから、自己愛および対象愛の定義を改良することが必要かもしれない。

対象関係論(Klein派精神分析) 学習の覚書 心理学

むぎの対象関係論を学ぶ中での覚え書き。

態勢~妄想分裂・抑鬱

態勢(position) 妄想・分裂 抑鬱
獲得時期 生後0カ月 生後5カ月
対象関係(母親への認識) 部分対象(良い・悪い対象、乳房・手) 全体対象
抑鬱不安・迫害不安への反応 分裂・投影同一化 償い・躁的償い・躁的防衛

抑鬱態勢の獲得時期は、全体対象を認識する能力を獲得する事が条件なので、分離固体化期の始まりと一致している。

妄想分裂態勢と抑鬱態勢は、Freud 派精神分析学に於ける快楽原則と現実原則に夫々対応付け得ると思う。
対象関係論は「人は妄想分裂態勢と抑鬱態勢を行き来する」と説明する。私はその変化は離散的ではなく連続的であり、「現実検討能力の強さ」という連続的な尺度を用いる事が出来ると思う。躁的償いや躁的防衛は抑鬱態勢に於ける自我機制と説明されているが、実際には妄想分裂態勢と抑鬱態勢の中間に位置していると言える。

発達障害には「全体対象の認知が難しい」という特徴がある為、妄想分裂態勢から抑鬱態勢への発達が障害されていると見られる。

「態勢(position)」を通俗的表現に替えるとすれば「態度」だと思う。更に「妄想・分裂態勢」は「生意気な態度」、「抑鬱態勢」は「誠実な態度」になる。

不安~迫害・抑鬱

精神分析学の観点からは、自責感(申し訳無さ)と感謝(有り難さ)は兄弟のように似た感情である。
自責感と感謝の感情は、次の点が共通している。

  • 妄想分裂態勢に於いては発生せず、抑鬱態勢に於いて発生する。
  • 自分と相手に於ける両者間の作用によって、「自分の幸福度 – 相手の幸福度」が増加した際に生じる。

私は平成27年から精神分析学の学習を進めている。その中でMelanie Klein が構築した対象関係論についても触れる機会が何度も有った。しかし私がこれまでに読んだ対象関係論に関する資料はかなり解りにくく、理解が進んでいなかった。しかし富山大学の資料を読んで理解が大きく進んだと思う。これは説明が比較的論理性が有る。

米共和党大統領候補Donald Trumpを人格分析 心理学

2016年アメリカ合衆国大統領選挙における共和党の候補者・Donald Trump への人格分析を行った。

信頼感が弱い
  • 他集団への猜疑心が強い
    • 他国を信頼できない
      • 同盟国への自国軍駐留費負担を要求
    • イスラム教徒を排斥
    • ヒスパニック系移民の受け入れに反対
  • 対人関係が表面的
    • 伴侶を容姿で選ぶ
    • 自由貿易に積極的
自己identity を理想化している
  • 白人贔屓
  • ユダヤ系贔屓
  • 国家主義
自己愛が過剰
  • 尊大
    • セクハラを行う
  •  名誉欲が強い
    • 大統領の座を狙う
  • 金銭欲が強い
    • 同盟国に対して自国軍駐留費の負担を要求
    • 営利企業の経営に精力的
    • 詐欺的事業の運営
  • 自己顕示性が強い
    • media に積極的に出演
    • 自身の不動産に自分の名を付ける
    • 妻を容姿で選ぶ

米国人は一般に自己肯定感が強く、Trump もその一人と言える。但し彼の場合は自己中心性が強く、自己愛性パーソナリティ障害の傾向がある。
「信頼感が弱い」とか「自己identity を理想化している」という特徴は自己肯定感の弱い者に多いものなので、実は弱い自己肯定感の代償として誇大自己を形成しているのかもしれない。