分析
解答
[1]
二体が衝突を繰り返すので、運動量保存と反発係数を軸に考えていく。
(d)
(a)~(c)までは基本問題だったが、ここから急に難しくなる。
錘1, 2について2, 3, 4回目の衝突後の速度を順に算出していく単純な方法では計算が膨大になりそうだ。小問一つあたりの解答時間は高々10分と想定されている筈だから、この方法は誤りだと判断できる。
そこで、漸化式の様な手法を用いたい。速度について直接的に漸化式を作るのは困難だが、運動量と反発係数について漸化式が作れる。(c)を誘導問題と見なすのがポイント。解法を知っておかないと難しい。
(e)
単振り子の性質への理解が問われている。周期は錘の質量や速度に依存しないので、衝突しても周期は不変だ。衝突は常に最下点で起きるという条件があるので、振り子の軌跡が分からなくても衝突時刻は分かるという訳だ。
(f)
「初めて元の状態に戻った」というのは、錘の位置だけでなく速度も含まれる。よってt = 10t0のときに錘1, 2は静止している。ここから、錘1について衝突1の直前と衝突3の直後の速度が分かる。
最初の衝突錘1, 2は3回衝突するので、各回について運動量保存と反発係数の式を立てる。計算量が多いのでM1 /M2 = xとおくと快適。
答えに辿り着くまでが大変だから、 M1 > M2 だけでも示せば部分点が得られるだろう。
〔2〕
(a)
電磁誘導の法則は使いにくいので、導体中の電荷のローレンツ力で考える。
(b, d)
導体全体が抵抗を持っているが、回路図を書く際はルート毎に1つずつ抵抗器があるとすればよい。そして回路方程式を立てる。
(e)
グラフの通り、コイルがあると時間よって電流が変化するのが特徴である。よってこれを利用して回路方程式を連立して解く。
グラフと自己誘導起電力”V = -L dI /dt”を比べると、”dI /dt = I0 /T” が分かる。よって回路方程式”LI0 /T = E”が得られる。さらに前問で得た回路方程式と共に連立する。
(f)
t2は自己誘導に依存しているので、グラフから自己誘導起電力を含む回路方程式を立式する。
〔3〕
(a)
問題文が曖昧な悪問。(ア)は何と何の光路差を求めるのか明示されてない。(ウ)についても、「音波による反射」は音波自体が反射するとも受け取れるし、「与えられる」では何を示せばよいかわからない。
(d)
(b), (c)を元にΔf = w /dを得るので、Δfは音波の性質のみに依存すると分かる。