Windows対応web browser おすすめランキング H2807号

世界中のWindows (Vista ~10)対応web browser から、お薦めの物を5つ選び、ランキングにした。

まずは、6月時点での各browser 利用者比について考えてみる。

6月時点のbrowser 利用者比

Net Applications の調査に拠ると、Chrome (49%)が増加、IE (32%)とFirefox (8.0%)が減っている。Opera (1.6%)は、開発元を中国企業が買収する話題が広がって以来、下がり続けている。
Chrome は、第三世代の覇権者の地位を確固たるものにしつつある。

IE が下がるのは分かるが、Firefox も下がり続けているのは解せない。

Win10 でのみ使えるEdge は5%。増加傾向ではあるもののIE と比べると遥かに少ない。OS 使用者比でWin10 が今は2割程なので、Win10 利用者の内でのEdge 使用者比は2割程となる。Windows 7、8.1 を10 にupgrade する際にIE からEdge に移行させるMicrosoft社の戦略はどうやら失敗している様で、MS社が失った分をChrome が吸い上げているようだ。
Windows 7、8.1 利用者の10 へのupgrade が余り進んでいないことも有って、Edge がChrome の対抗馬になるのは暫くは有り得ない。

それでは、本題のbrowser ランキングを紹介しよう。

第5位:Ancia (y-kurimoto)

特徴
  • IE の派生
  • 日本人による個人開発で、更新は活発。
  • 知名度が非常に低い。
  • RAM 消費量がとても少ない。
  • 拡張機能は使えないが、機能は豊富。
対応OS XP 以上
RENDERING ENGINE Trident
安全性 ★★★★☆
IE 系で、更新頻度は月に数回。
安定性 ★★★★★
試用版ながら不具合は少ない。RAM 消費量がとても少ない。
機能性 ★★☆☆☆
拡張機能は使えないが、様々な機能が用意されている。

第4位:Pale Moon (Moonchild)

特徴
  • Firefox の派生で、各OS に最適化されている。
  • 独自のrendering engine 「Goanna」を搭載している。
  • 拡張機能が利用可能。
  • Firefox から無駄な機能を削り、高機能と軽さの両立を実現している。
対応OS XP 以上
HTML rendering engine Goanna
安全性 ★★★★☆
Firefox の派生で安全性更新の頻度は月に一回程度。
安定性 ★★★★★
不具合が少ない。RAM 消費量が非常に少なく、Firefox 系の中で最少。
機能性 ★★★☆☆
Firefox の拡張機能を利用出来、拡張性が高い。但し互換性の無い物も有る。
YouTube の60FPS 動画を再生できない。

※類似品にWaterfox 等が存在する。

第3位:Chrome (Google Inc.)

特徴
  • 利用者数は世界と日本で1位
  • Google が開発
  • Chromium の派生
  • 拡張機能を利用可能。
対応OS 7 以上
RENDERING ENGINE Blink
安全性 ★★★★★
Google 製品なので、信頼性は高い。安全性更新の頻度は月に数回。
安定性 ★★★☆☆
不具合が少ない。Chromium 系なのでRAM 消費量がかなり多い。
機能性 ★★★★☆
Chromeウェブストアが利用出来、拡張性が非常に高い。

※類似品にVivaldi 等が存在する。

第2位:Slimjet (FlashPeak Inc.)

特徴
  • 平成27年に誕生した新興browser。
  • 知名度が低い。
  • Chromium の派生
  • Windows XP, Vista にも対応
  • Java, NPAPI 対応
  • Chrome の拡張機能を利用可能。
  • 多機能
RENDERING ENGINE Blink
対応OS XP 以上
安全性 ★★★★☆
Chromium の版が少し遅れている。
安定性 ★★★☆☆
不具合が少ない。
Chromium 系なのでRAM 消費量は多いが、RAM 消費解放機能を搭載している。
機能性 ★★★★★
Java やNPAPI に対応。
「中国の動画サイトは中国のプロキシを経由してアクセスする」機能がある。
Chrome web store を利用出来、拡張性が非常に高い。
H.264 codec 搭載

※類似品にKinza、Iron が存在する。

第1位:Firefox (Mozilla Foundation)

特徴
  • 利用者数は世界と日本で3位
  • 14年の歴史がある。
  • 複数OS 対応
  • 拡張機能が利用可能。
  • 特筆すべき欠点が無い。
対応OS XP 以上
RENDERING ENGINE Gecko
安全性 ★★★★★
安全性更新の頻度は月に数回。
安定性 ★★★★☆
不具合が少ない。RAM 消費量も少ない。
機能性 ★★★★★
Firefox add-on を利用出来、拡張性が非常に高い。

※類似品にCyberfox等が存在する。

Firefox が2連覇。
五傑入りしたbrowser の種類は、前号から変わっていない。但し順位に変動が有り、Pale Moon が前号の2位から4位に転落して、代わりにSlimjet とChrome が夫々一つ順位を上げた。

近頃はSlimjet が注目を浴び始めている。このbrowser が全くの無名だった1年前からお薦めしている私としては、嬉しい流れだ。

Pale Moon が順位を下げた理由は、拡張機能「NoScript」をinstall した際に「tool bar にbutton が表示されない」という不具合が生じることが判明したからだ。
この不具合を発見した切っ掛けは、私が3月にlaptop「ThinkPad L540」を購入して使い始めた事だ。このPC のOS はWin7 Proffesional 32bit で、後にWin8.1 Pro 64bit を新規install して、更にその後にWin10 Pro 64bit にupgrade した。この3つのOS 全てでこの不具合が発生した。32bit 版と64bit 版のbrowser の両方で生じる。ちなみに、先代機(Win7 Home)ではこの不具合は出ていない。不具合の原因は判っていない。
NoScript button はtool bar に無くてもcontext menu に出るので使えないわけではないが、機能性の評価が前号より一つ下がった。

Vivaldi はkeyboard shortcut「Ctrl +」の不具合が未だに直っていない為に実用性が無い。

Edge は拡張機能の実装がそろそろ行われる予定なので次号でランクインする可能性がある。

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