高校数学 東京工業大学1998 (平成10)年度 前期入試問題の解説

解答例

第1, 3, 4問は誘導の作り方が下手である。

第1問

aを含む不等式を等式(直線)としたものをLとする。aが変数なのでaの値によって場合分けが必要だ。

Lは定点(3, 2)を通るのだが、それに気付くはaに様々な値を代入して挙動を考察するのが良いだろう。 これをヒント無しで導かせるのは不親切であり質の低い問題だ。

後はLの傾きを変えながら最大値を探す線形計画法だ。

第2問

(1)xの上限がa /2であるのは明らか。それでは下限を決定づけるのはどの円か?それぞれ計算する前に、図で示せば時短になる。

(2)面積の和で関数を作るが、√x = t と置き換えると計算が楽。x = √b /2で最小値となるのは予想できるので答えだけでも書いておこう。

第3問

(1)fとfn が紛らわしいので fn は gn とすべきだった。f = fn とは限らないから、 f0(t) = (2t -1) /t = t とはならないので注意。「全ての自然数nについて」に着目して、数学的帰納法で fn を証明する。それによって分母が0でなければ常に成立すると示せる。

(2)単純な積分と極限の計算。a = 1のときを場合分けする点に注意するだけで、(1)より簡単だ。

第4問

(1)三平方の定理や余弦定理を使うと計算が複雑になるので、角度を活かした解法を使おう。楕円を媒介変数表示すれば角度で表せる。 角度が等しいという条件を活かして、幾何的に考察して相似形を見つけ出すのが筋が良い。

(2)基本的な極限計算で(1)より簡単だ。

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