高校数学 東京工業大学1995 (平成7)年度 前期入試問題の解説

解答例

第1問

a(n)が整数になる必要条件の一つ「分子≧分母」に着目して解く。

(1)は単なる極限の問題ではなく、誘導問題だ。n→∞とするとa(n) = 0になるという事は、nを大きくしていくとa(n)はいずれ1未満になり整数ではなくなる。よって(2)の条件を満たすnは有限だ。(3)についても、1未満となったa(n)を掛け続ければ与式はいずれ1未満になる。

整数問題ではあるが、与式を連続関数のグラフとしてイメージするのは有意義なのだ。

(2)も(3)もnについて虱潰しに調べていくだけの地味な問題。

n≧7のとき常にa(n) < 1である事を示す方が良いだろう。これは数学的帰納法が使える。

第2問

東工大頻出の、微分を用いて図形に関する最大最小値を求める問題。

方針によって難易度が大きく変わってしまう。筋の悪い解法で手詰まりになってもそれなりの点数は得られるはず。

正八角形の半分の形(θ = π /4)となる時に面積最大となるのは容易に予想できる。だから答えだけでも書いておこう。筋の良い解法となる補助線の引き方は、この形の時に対称性が強く残るようなものだ。

第3問

(2)

f(x) が極小値をとるxをαn とする。

グラフからの考察が大事。楕円とy = ex /n のグラフも描いてみると、-n < xn < αnが明確に分かる。xn を不等式で挟めたので挟み撃ちの原理を使おう。

挟み撃ちの原理を導入しなくても、n→∞のときxn = -∞を示してからxn /n = -√(1 -e2xn) を解くのもアリだろう。

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