高校理科 東京大学 物理・化学 2011 (平成23)年度 前期入試問題の解説

UTaisaku-Webのまとめ

物理

解説

分析

第1問

二体問題なので、重心や運動量保存を意識しよう。

[I]

(5)重力という外力が働いて二体が動いているが、これは鉛直方向の力であり、水平方向には外力は働いてないので、水平方向の運動量は保存されている。

(6)物体Bの床との完全弾性衝突では、全体の力学的エネルギーは保存されている。更に、衝突時の撃力は鉛直方向なので、水平方向の運動量は依然として保存されている。

[II]

物体Bは棒を引っ張る力を持つが、これは鉛直方向と水平方向に分解され、物体Aの垂直抗力にも影響する。

第2問

[I]

(1)D2は断線状態なのでP2の電流は0だが、電圧は水位と同じ考え方なので、V2 = V0である。

(2)電荷移動が無いとはつまり電流が流れてないという事なので、ダイオード(抵抗)の電位差は0だ。

(4)難問。(2)の状態ではコンデンサー2の電位はV0だが、電位差は生じてないので極板電荷は0だ。厳密な証明が困難だがD1は断線状態であるので、電荷保存則を用いて解く必要がある。孤立系では電気量が保存されるので、本問のように、スイッチやダイオードによって電源から孤立する場合は電荷保存則を考慮する必要があるのだ。

[II]

漸化式のような感覚で解く。東進の解説が分かりやすい。

第3問

[I]

(4)定圧モル比熱の公式Q = nCp⊿Tを用いると楽だ。

[II]

(4)火山などで観察できる水蒸気爆発の原理である。

化学

問題数が非常に多い。

第1問

大学化学を学んでいる人が圧倒的に有利な内容で、高校化学の習熟度を測る問題としては不適切。

[II]

(キ)⊿[OH] /⊿t は[OH]の生成速度を表しているので、(性反応速度)-(逆反応速度)に等しい。

(ク)与えられた式を参考に、電離平衡の式に含まれる物質の濃度の、平衡状態での濃度の差を考える。

第2問

[I]

(ウ)酸性下の過マンガン酸カリウムは酸化剤らしく(?)赤色をしていて、酸化還元反応により透明になる。ちなみに二クロム酸カリウムは黄色から緑色に変化する。注意すべきは、終点における変化だから、酸化還元反応が起きなくなり透明から赤色に変化するということだ。

(エ)当然ながら、1回目の実験の数値は除外して平均値を得る。

(オ)水が十分に冷たくないと沈殿物が溶解しやすくなる。

(カ)還元性のあるシュウ酸イオンや塩化物イオンが残留していると滴定量が過剰になる。

第3問

Chemquiry ブログが詳しい。

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