高校数学 東京工業大学1999 (平成11)年度 前期入試問題の解説

解答例

第1問や第4問は、昔の難関大によくあるコケオドシの問題だ。この手の問題は今は出題されないから、解けなくても気にすることはない。

第1問

一瞥すると整数問題のように見えるが、文字が取り得る値は整数ではなく「正の実数」である。そして、解法以前にどの分野の問題なのかも分かり難いが、大小比較をするという事と、東工大は微積が頻出であるという事から、微分を用いると見抜ける。

文字の種類がやたらと多いが、これは目くらましである。xy平面においてA, Bはyに対応する。

さらに、両関数はapで割ることでb /a を作り出し、文字を統一できる…しかしこれは気づきにくいだろう。そこでaかbで偏微分してみると何の問題もなく解ける(対称性が崩れるので気が進まないが)。

第3問

構想力が勝負の問題。辺上の動点を導入し、2変数関数を作る。二等辺三角形を考察するので場合分けが生じる。三角形の形状や面積比が手掛かりになる。

0 < a≦1のときは、線分は短辺と平行になる。1≦a < 2のときは長辺と垂直になりそうだが、そうならないのが意外。

第4問

かなり複雑な数式だが、「2以上の全てのnで成り立つ」という点に着目して数学的帰納法を用いると解ける。これに気付けるかに全てが掛かっている。

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