〔2〕
(1)AQ = 1/tan (α /2), QC = 1/tan (β /2) という風に、半角を三角関数で表しても正解になる。
〔3〕
(1)
an+2, an+1 を数列を使ってα, βの式に置き換えて「解と係数の関係」を使う方法があるが、因数化や展開に手間がかかる。
二次方程式とそれが元となっている隣接三項間漸化式は親和性が高い。これを利用して、実数解を二次方程式に代入して漸化式を組み立てる方法が速い。
(2)
(1)の示された漸化式は係数が整数なので、an+2 も整数になるのは自明だ。
(3)
pとqの関係式は何の意味があるのか一見して分からないし、題意を掴みにくい。こういう時は取り敢えず示すべきものを現時点で分かっている材料を用いて作ってみる事だ。そうすると次のようになる。
bn = an +⌈-{p -√(p2 +q)}n -1 /2⌉
“⌈”, “⌉”は天井関数の記号。ここで、 pとqの関係式の不等号を等号に置き換えて代入してみると意味が漸く見えてくる。
βは負数なので、指数の偶奇に依って天井関数の符号が変わる。慣れてないと中々答えに辿り着けないだろう。
〔4〕
(3)
(2)と同じように両辺を微分すると大変な手間が掛かるし、微分しても大小比較は出来ない。
そこで両辺の項がよく似た形である事、両辺の2項目が(2)で証明した式と同じ形式である事に注目する。
(4)
問題の流れからして、素直に積分を試みるのではないのは分かる。
(3)の式は、lim (t → ∞)とすると両辺が0になる不等式なので、挟み撃ちの原理に用いると勘付くだろう。
b'(t)を導くという事には気づくが、計算方法を工夫しないと時間が掛かる。東進の模範解答の様に、b(t) = -t・f'(t) +f(t) からb'(t) = -t・f”(t)と具体的な計算を後回しにする方法に分がある。分母の形は最終形を維持し、分子は項数を減らそう。誘導の中で出ている式をそのまま使わない方が良いパターンだった。
極限の発散速度は「多項式 ≪ 指数関数」である事を知っていれば挟み撃ちの原理を使うくだりは不要だが、東進やパスナビの模範解答には書かれているので、挟み撃ちの原理を使って記述する必要があるのだろう。
〔6〕
(1)
zが描く図形を考える問題なので、zの項を一つに纏めていく。問題文中で円であると教えてくれているので、平方完成すればよい。
(2)
純虚数となるという条件を式に組み込む。
与式をωとおいて、ω +ω = 0, ω ≠ 0 と共役複素数を利用する方法がある。一つの項に含まれる記号すべてに「バーがある」または「バーが無い」状態に持ち込めば、項全体を「バーがある」または「バーが無い」状態として扱える。ここで注意すべきなのはβは正数なのでバーが有っても無くても同じという事。
若しくは与式をkiとおくという方法もある。式全体からバーを消すためにβ –α をβ -α とした後に絶対値で処理する。
いずれにしても、β –α というバー無し、バー有りが混在する項は望ましくないのでβをβ に置き換えるのが肝。 バー無しと有りの混在が価値を持つのは、主に同記号同士の和(0になる)もしくは積(絶対値になる)の場合である。
長さは絶対値記号ではなく共役複素数を用いた形を使う。
(3)
正三角形といえば、各頂点が中心との距離が等しく偏角が等しいという性質があるが、そう考えると式が複雑になる。|β -α| = √3・|α| に着目すると、他の記号なしで立式出来る。βが実数なので2乗しても共役複素数が出てこないので代数的に処理できる。