高校数学 東京大学2015 (平成27)年度 理系前期入試問題の解説

1,3,4は易しいが2,5,6は難しい。難易度が明確に分かれている。

「大学への数学」における各大問の難易度: B,C,B,B,C,C

解答例

第2問

発想力を要する確率漸化式の難問。正しい方針さえ建てれば計算は楽だ。

(1)

n番目以降の文字が何であろうと、n番目の文字がAである確率には影響しないので、n番目までの推移に注目すれば良いと分かる。よって漸化式を作るという計画が建つ。

しかしこのままでは、AAが現れる度に、回数と文字の位置がズレてしまい立式しにくい。そこで、(2)の問題文をヒントにして、AAに於ける前後のAを区別しよう。

第4問

(3)

数学的帰納法を使うのが楽。qnはフィボナッチ数列で、三項間漸化式を解いて一般項を得られる。

第5問

発想力が必要な整数問題の難問。

第6問

ベクトルや相似の手法の運用を試される。方針は建て易いが計算量が非常に多い。(2)と(3)は方針だけ書いて逃げるのもアリだ。

(2)

(1)とよく似た式が与えられているので、それとよく見比べると、h(x)はg(x)の微分刑だと分かる。ただし発想力も必要とされるので、分からないなら「(1)の与式を使って不等式を作り、はさみうちの原理で求める」とだけでも書いておこう。

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