数学 東京工業大学2006 2007 2008 2009 2010 2011 後期入試問題の解説

2006

解答例

第1問

(1)P’における楕円の接線とltが平行となるときのPがPt であるのはほぼ自明だが、制限時間を考慮すると証明すべきだろう。

(3)y軸周りの回転体なので、π∫x2dyという形式になる。

2008

解答例

第1問

(1)

色んな解法が考えられるようだ。文字が入り乱れて分かり難いので青空学園のように文字を纏めると良いだろう。a1とa2の大小関係を利用して項を置き換える。

(2)

数学的帰納法を使い、(1)と同じ手法を適用する。文字だらけなのが難しくしている。

第2問

絶対値付き三角関数の積分の極限。前期1989年度第4問の類題である。

絶対値付き積分では、まず絶対値を外して区間を分けるのが王道だ。CFVではその解き方を紹介している。しかし図形的に考察して、Math Stationのように似た図形の面積で挟むのがセンスが良いし、計算量も少なくて済む。

積分の極限では、グラフの概形を描いてみて、そのグラフに似た形で積分しやすい関数を探してみることが大事だ。

2009

解答例

第1問

方針をどう決めるかに全てが懸かっていると言って良い。

「点(X, Y ,0)が球の影に含まれる」という条件を、「点Cを通る直線と球が共有点を持つ」と言い換えて方程式として解くのが良い。直線を媒介変数tを用いてベクトル方程式で表し、tの実数解条件に落とし込むのだ。

2010

解答例

第1問

(1)複雑な漸化式が出てくるが、連立漸化式によりシンプルになる。

(2)極限の概念の理解を問う良問だ。しかも解いていて楽しい。 場合分けを丁寧に記述するのは大変そう。

第2問

(1) (2)の内容を見越して二階微分までして増減表を作ろう。

(4) 綺麗な答えにならないが、S(1) = 0によって検算できる。

2011

解答例

第1問

(1)Math Station のように四面体の体積を2通りで示す。その方法の他、平面ABCをx/t +y +z = 1として球Pの中心(r, r, r)との距離を求める方法もある。その際は平面ABCから飛び出した球の半径も解として出てくるので注意。

(2)r3 の展開が煩雑そうで気が滅入るが、展開せずそのままtで微分してしまおう(それでも煩雑だが)。東工大の最大最小問題でよくある事だが、対称性のあるt = 1で解を得られるので、答えだけ書いてしまう手もある。

第2問

典型的だが難しめの積分・極限の問題。

(1)cos-3 θ をいかに積分するかがカギだ。分数形式の積分では、分子に分母の微分形が出てくるようにするのが基本だが、分子の次数は1次である事が必要なので、分母分子にcosを掛けて分母を変形する。その後も計算量は膨大だ。

(2) 分母・分子が対数関数で極限を取れない「商の不定形」だ。この場合は、この分数から定数を抜き出して、残った関数の極限値が0に収束するようにすればよい。

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