本試より全体的に難しい。
第1問
〔1〕
(2)
直線が接している曲線が円であるので、「点と直線の距離の公式」を利用するのが筋が良く、この解法が最も速い。また、二つの図形の共有点が一つである事に着目して二次方程式の判別式を用いる方法もあるが、遅い。
接線の傾きと法線が円の中心を通る事を組み合わせると良い。
(3)
線分OB – 線分OAという計算は余りに煩雑。円の弦の長さを求めるという事なので、(2)で使った「円Cの中心と直線lの距離」と三平方の定理を使って解く。4点という高配点なのは、円の性質を活かさないと解けないからだろうか?
AB=2 という事は円Cの中心を通るので計算するまでもない。
〔2〕(3)
数学的読解力が必要な応用問題。
[ヌ]でlog k 2 が正の小数となる事を確認している。
[ネ]は、対数記号の無い式を作るために左辺にも対数記号を導入した上で両辺を比較する事で打ち消している。
[ハヒ]は、kが大きくなればmは小さくなるという対数の性質に注意。与えられた不等式からはkを幾らでも小さくできそうだが、小数点第一位が3になってはいけないので、2/10 ≦ log k 2< 3/10 である。
第2問
誘導が下手で、数学とは無関係の推理力が試されている。
(1)
q=-3p と分かったので、今後はqを使わないで計算が進んでいく。
接線の傾きが最小となるのは、曲線Cは奇関数なのでs=0と分かる。
(2)
ここまでで躓いていても、y=-x との共有点は、曲線Cは奇関数なので1か3しか有り得ない所までは絞れる。グラフを描いて接線と y=-x を比較すると分かりやすい。
[セ]は、「r=∞」∧「pの値に上限と下限がある」ならば共有点は1しかない。[ソタ]は接線の傾きが-1以下なら共有点が1個に抑えられるので、-3p=-1 より1/3と分かる。
(3)(4)
(2)で躓いていても全て解けるし難しくない。13点分あるので捨てるのは勿体ない。大問の終盤問題は配点が高いので目を通しておこう。
第3問
(1)部分分数分解した式の各項の分母の差がこの問題のように「2」であれば、数列の和は、初めの2つの正数と最後の2つの負数が残る。
(2)難しくはないが、計算量がやたら多くて辟易する。コンピューターがある時代に計算力を求めるのは甚だ時代錯誤である。
第4問
(1)仮にOPとOQの長さが異なっていても、長さを揃える事でOAを求められる。