高校数学IA IIB センター本試験 H31(2019)年度の解説

数学IA

問題, 正解

第3問

(3)

1回目の操作で赤球を取り出す確率を、pの余事象としてp-1で表さないと穴埋に合う答えは出ないが、p-1ではなく確定した値を求めることも出来るので、その場合は与えられた数式に合わないので混乱する。一般的に未知数を使うのは避けるべきなので、これは不適切問題である。

(4)

「各独立事象を足してから掛けていく」と「独立事象毎に掛けたものを最後に足す」の二種類の方法があるが、後者は複雑な分数を足す作業が面倒なので、基本的に前者の方法が優っている。

(3)で求めた値を利用することになるので、ここまでの問の内容を確認しながら解こう。

第4問

(1)や(2)は、普通は総当たりでの算出は難しいように作られているが、解答アやサなどは一桁なので解き方を忘れたのなら1~9を代入して特定する方法もある。出題者も馬鹿ではないので大きい数字から試したほうが良い。

第5問

解き方に依っては大きく時間を取るので、ハイリスク。

数学IIB

問題, 解答

東進の解説

第2問や第3問は、設問の誘導の意図が不明確だ。

第1問

(3)の三角関数の合成は、解答キとクが自然数なので、解答コ, サにはキ2+ク2に対応する数が入り、さらに解答シは4であると計算せずに特定できる。

第2問

(3)

接線の方程式を改めて求めているが、(2)で求めた方程式は利用しない。これについて言及されていないので混乱を来すが、文を読み進めると「1と2の表す直線の傾きを比較する」と述べられていることから推測できる。したがって問題文を先に全て目を通しておくのが良いだろう。

f(x)-g(x) = x3 – 3b2x + 2b3 を因数分解することが求められているが、x = b のとき与式は0となるので、(x – b)が一つの因数だ。問題文からもう一つの因数も(x – b)と分かる。(x – b)2 = x2 – 2bx + b2よりb2の係数は1である事と、与式のb3の係数が2である事から、解答ネは2だと分かる。

第3問

大問の目的は、 an の一般項を求めること。(1)と(2)は基本的な問題で、(3)からが本番。

(3)

何の脈絡もなく「bn = (an + 2Tn) / n」という数式が出てきているが、これはこの後の計算の結果得られるものなので、現時点でその由来を考えても時間の無駄だ。この辺りが設問の雑な所だが、慣れるしかない。

[セソタ]は、4nの項を連立方程式の未知数を処理するかの様に消去する。

[チツ]は、ここまでの流れから方針が見えにくいが、bn+1がここまで登場していないので、これを求める。先にbnが定義されているという事は、この形に計算を誘導しようと工夫しなくても自然とbnを含む形に帰着する事を示唆していると言える。

計算にかなり時間が掛かるので手がかりを元に解答するのも一つの手だ。問題文中に出てくるnan+1の式は、anの係数がnに関わるものを除くと4になっており解答チを示唆している。またTn+1の式の末項が3であり、それを2倍して代入しているので解答ツが6であることを示唆している。

第4問

題材は四角錐。最終的な目的は、この立体の高さを求めること。

基本的には、三角錐OABCに関するベクトルや内積の値の情報が豊富な点に着目して攻める。

序盤の問題は次のベクトルを解く上でのコツに従えば解ける。

  • あるベクトルや式に具体的な値が与えられている場合はそれらが含まれる形に式を作っていく
  • ベクトルの長さはベクトルの式を二乗してみる
  • 互いに並行な2つのベクトルは向きが同じなので置き換えられる

(1)真っ先に注目すべきなのは「a・b=0」すなわちOAとOBが直角であるという性質だ。さらにaとbの長さも分かっているので三角形OACの面積が分かる。

(2) 三角錐OABC の情報が豊富なので角ABCが求まる。更にこれと四角形ABCDの性質を組み合わせてABCDの面積を求める。

(3) 四角錐OABCDと三角錐OABCの体積比は明らかなので、 三角錐OABCの体積 をまず求めるという方針。

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