Ⅰ
問2
一つの殻に18個の電子を持つ原子番号が最小の元素はKrである。
問4
極性が打ち消しあう事を記すのが肝。
問5
H3PO4 はリン酸、H2SO4 は硫酸、 HClO4 は過塩素酸。一般に、同周期元素の最高酸化数のオキソ酸は、中心原子の原子番号が大きいほど酸性度が高い。
過塩素酸は硫酸や硝酸に並ぶ強酸である。
文中に「電気陰性度は分子の酸性度に大きな影響を与える」と書かれているのでP, S, Clの電気陰性度の大きな順に並べればよい。
問6
酸化剤と還元剤を隈なく暗記している必要があるので難しい。
- (i)HCl は、Cl– が酸化して Cl2 になる還元剤である。次亜塩素酸ナトリウムNaClOは、次亜塩素酸HClOのナトリウム塩であり、ClO– が還元してCl– になる酸化剤だ。
- (ii)水素化ナトリウムNaHは、電気陰性度がNaよりHが高いのでNa+ +H– となる。H– は不安定なので酸化してH2 になる。
- (iii)シュウ酸H2C2O4 は酸化してCO2 になる還元剤だ。 過酸化水素は酸性溶液中では酸化剤となる。
- (iv)希硝酸はNO, 濃硝酸はNO2 に酸化剤として働いた後に変化する。
Ⅱ
問3
凝固点降下や沸点上昇のΔT は質量モル濃度に比例し、比例定数をそれぞれモル凝固点降下、モル沸点上昇という。蒸気圧降下や浸透圧もモル濃度に比例する性質を持ち、これらは「束一的性質」と呼ばれる。
問4
アセチレンが題材になっている。三重結合で結ばれた炭素2個を持ち、工業的に最重要の物質。ちなみに二重結合を持つのはエチレン。
熱化学方程式は化学反応式と違い「→」ではなく「=」を使う。また「黒鉛」や「気体」など状態も記す必要があるので注意。
反応熱 = (生成物の生成熱の和) -(反応物の生成熱の和) を使うと速い。
Ⅲ
問1
フェノールはオルト-パラ配向性を持つ。
問2
- ビウレット反応は、NaOH水溶液、CuSO4 水溶液を順に加えるとトリペプチド以上のポリペプチドに反応して赤紫色を呈する。
- テルミット反応は、酸化鉄をアルミニウムで還元する反応。
- ニンヒドリン反応は、アミノ酸が持つアミノ基に反応して赤紫~青紫色を呈する。
化合物Aが分からなくても2, 4, 5は明らかに違うと分かる。銀鏡反応はアルデヒドの検出方法だがヨードホルム反応でも検出できるので不適。したがってヨードホルム反応が正解。
アミノ酸やタンパク質の検出法は、キサントプロテイン反応も含めて化学のグルメの記事が分かりやすい。