高校数学 東京大学2017 (平成29)年度 理系前期入試問題の解説

「大学への数学」における各大問の難易度: A, B, C, B, B, C

本年度は丁寧な誘導となる小問が付いた大問が多い。誘導無しで解けるようになっておこう。

分析: 東進, Z会, 河合塾

解答例

第1問

g(θ)にθ = 0を代入してみると分母と分子がいずれも0になるので、x -1で約分できる。これに気付かないと計算が面倒になる。

(1)の誘導が親切過ぎて非常に易しい大問になっているので、(1)は不要だったと思う。

ちなみに、f(θ) = F(x)とおくと、g(θ)には「点(1, F(1))と点(x, F(x))を結ぶ直線の傾き」 という意味がある。

第2問

(1)点Pがy = x 上にあるとき、「上+右の移動回数の和」と「下+左の移動回数の和」が等しい。6秒という設定を4秒にして実験すると気づきやすい。

(2)(1)とは独立の方法で解ける。(2)の方が易しい。

第3問

(1)と(2)は別の問題のように思えるが、どちらもzが直線上を動くという設定。(2)は、(1)の直線が線分になり、α = -1としただけ。

第4問

誘導が異常に丁寧。

(4)実験によって最大公約数は常に2であると分かる。

第5問

(2)グラフを描いてみれば、傾きa = -1の共通接線が存在することは一目瞭然。但し、(1)で求めたbの式はa ≠ -1という条件なのでa = -1を代入してはいけない。

第6問

(2)円錐の底面の円周は、原点からの距離が常に1だ。よって、その円錐をx軸回転させると球の一部が現れる。これに気付けば、軸回転の求積法が楽だ。断面x = tで求積しても難しくはない。

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