Windows対応web browser おすすめランキング 2018-01号

Windows 対応web browser のおすすめランキング。(号 #11)

第5位:Ancia (y-kurimoto)

特徴
  • IE の派生
  • 日本人による個人開発。
  • 知名度が非常に低い。
  • RAM 消費量が少ない。
  • 拡張機能は使えないが、機能は豊富。
  • install が不要。
対応OS XP 以降
HTML RENDERING ENGINE Trident
安全性 ★★★★☆
IE 系。
安定性 ★★★★★
試用版ながら不具合は少ない。RAM 消費量が非常に少ない。
機能性 ★★☆☆☆
拡張機能は使えないが、様々な機能が用意されている。

第4位:Pale Moon (Moonchild)

特徴
  • Firefox の派生で、各OS に最適化されている。
  • 独自のrendering engine 「Goanna」を搭載している。
  • 拡張機能が利用可能。
  • Firefox から無駄な機能を削り、高機能と軽さの両立を実現している。
対応OS Vista 以降
HTML rendering engine Goanna
安全性 ★★★★☆
安全性に関する更新頻度は2ヶ月に一回程度。
安定性 ★★★★★
不具合が少ない。RAM 消費量が少ない。
機能性 ★★★☆☆
Firefox の拡張機能を利用出来、拡張性が高い。但し互換性の無い物も有る。
website が正しく表示されない場合がある。

前号の1位から大幅に順位を落とした。
これは、Dailymotion の動画を再生させると映像が表示されないからだ。
この問題は、UA を変えれば解決するのだが、site に関わらず常に異なるUA を表示させる拡張機能は見つからなかった。Dailymotion のdomain に対してのみUA を常に変える方法も有るが、「おすすめbrowser」として紹介している以上は他人にこの面倒な作業をさせる訳にも行かないので、評価を大きく下げた。
独自のUA が原因でwebsite が正しく表示されないという問題は、派生系browser では屡々起こるので私はこの問題に対して寛容だが、正しく表示されないsite を発見する毎にUA の設定をする必要があるというのは甚だ不便だ。

第3位:Chrome (Google 社)

特徴
  • 利用者数は世界と日本で1位
  • Google が開発
  • Chromium 系
  • 拡張機能を利用可能。
対応OS 7 以降
HTML RENDERING ENGINE Blink
安全性 ★★★★★
Google 製品。安全性の更新頻度は月に1回程。
安定性 ★★★☆☆
不具合が少ない。Chromium 系なのでRAM 消費量が多い。
機能性 ★★★★☆
Chromeウェブストアが利用出来、拡張性が非常に高い。
address bar の文字が小さい。

前号から順位を一つ上げて9号連続の入賞。

第2位:Kinza (Dayz 社)

特徴
  • 日本企業が開発
  • 知名度が低いが人気上昇中
  • Chromium 系
  • Chrome の機能性における弱点を克服している。
HTML rendering engine Blink
対応OS 7 以降
安全性 ★★★★☆
Chromium の版が少し遅れている。
安定性 ★★★☆☆
不具合が少ない。Chromium 系なのでRAM 消費量は多い。
機能性 ★★★★★
拡張機能を利用可能。
tab の閉じるbutton を消せる。tab を右click で閉じれる。
新規tab に「よく見るpage」を表示できる。
スーパードラッグが可能。
address bar の文字が小さい。
動画再生に少し難がある。

※類似品: Vivaldi
前号から順位を一つ上げた。

第1位:Waterfox (Alex Kontos)

特徴
  • Firefox の派生で、旧式の拡張機能が使える。
  • 知名度は低いが、人気が急上昇中
対応OS 7 以降
HTML rendering engine Gecko
安全性 ★★★★☆
安全性更新の頻度は2ヶ月に1回程度。
安定性 ★★★★☆
不具合が少ない。RAM 消費量が少ない。
機能性 ★★★★★
Firefox add-on を利用出来、拡張性が非常に高い。

※類似品: Firefox

初の入賞にして第1位を獲得した。
Firefox が57版の公開を機に旧式の拡張機能の対応を打ち切ったのに対して、本browser はその対応を継続すると表明している。
これを受けて、世間では「Firefox の代替」として本browser が注目を集めている。

ここ3ヶ月でのbrowser 界隈の大きな動きといえば、やはり「Firefox が57版から大きな高速化を果たした」という事だ。
一方で、Chrome と同様にmulti-process を導入したことでRAM 消費量が増えた。また、旧式の拡張機能の対応を打ち切ったことで使えなくなった拡張機能も現れた。拡張機能の件に関しては、「拡張機能が使えなくなったから速くなった」と揶揄する声もある。
その様な欠点もあり、今回の更新を機にFirefox の利用を辞めた人々も居る様だ。

実際のところ、Firefox は57版以降で利用者は増えたのだろうか?Net Applications の調査に拠ると、利用者比は増えるどころか減っている。この最大の原因は拡張機能の中に使えなくなったものが有る事だろう。
Firefox 開発陣はChrome の覇権に歯止めを掛けるために乾坤一擲の勝負に出たものの、結果は裏目に出てしまったようで、私は彼らを不憫に思う。
それでも私は総合的な性能ではChrome を上回っていると思う。Firefox の魅力が徐々に浸透していけば、長期的には利用者は増えていくだろう。

Firefox の本順位表での扱いについては、前号で私は「次号では順位を下げることになるかもしれない」と言っていたが、Waterfox の類似品という扱いとなった。

Firefox の代替としてはCyberfox やFirefox ESR も有るが、半年後にはFirefox の代替としては使えなくなるという事で、「近い内に使えなくなる物を他人にお勧めすることは出来ない」という考えから、本順位表での紹介は見送った。

私が今まで主に使ってきたbrowser はKinza とPale Moon だが、Pale Moon については今回の調査を機にWaterfox へ乗り換えた。

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