分析
解答例
第1問
とりあえずP(x)や(1 +x)k P(x)を題意の通りに多項式で表してみると方針が立てやすい。
何について数学的帰納法を用いるかが迷うが、りるらるのようにkについて示すのが楽だ。係数について示す場合は二項定理を用いるが、文字が多くて煩雑だ。
第2問
a1は正弦定理を用いて求める。n・a1 の極限を求める際は、更にcos (π/n)をsinに置き換える必要がある。ここで注意すべきは、”極限値 -極限値”といった不定形を避けた式変形をする事。
第3問
P(p, p2), Q(q, q2) として、a, bをp, qで表す。範囲を求めるのだから、p, qの定義域に求めた方程式を代入することでbの動く範囲が分かる。
まともに論証すると手間が掛かる。そこで視覚的に考察して、Pを(1, 1)に固定してQを動かした場合と、Qを(1, 1)に固定してPを動かした場合の軌跡を調べる事で外郭が分かる。内部に空洞が無いのは直感的に分かるので領域が分かる。特に(2)は図を描けとだけ指示されているので、雑な論証でも図が正しければ満点だ。
第5問
m = 0, nといった極端な数値を代入する事で、検算と例外チェックが出来る。(3)は1回目と2回目の試行で組み合わせを表にすれば良い。
第6問
台形近似の有名な問題で、対数の値を有理式で評価するという趣旨。
まず(1)で不等式が成り立つことを証明する。(2)では(a +x) /(a -x) = 2 ⇔ a = 3xのときにlog 2が得られるからそれを代入すると評価が甘いから工夫してみせろ、という出題意図。
2ではなく√2とすることで解決するのだが、流石に思いつかない。高校数学物語のように、台形を細かくしていくのが自然な発想だろうが、それでもかなり習熟していないと思いつかない。中辺と右辺を見て平均値の定理に持って行ってしまうミスリードもある。
まずこの不等式が台形近似を表していると見抜く必要があるが、それが難しい。積分関数が有理関数で挟まれていることから見抜こう。