分析
解答
[1]
(c)
衝突時のBの鉛直方向の変位は0なので、 運動量保存則を考えると最高点は”P→Q”の軌道における最高点と同じになりそう。ところが運動量保存則は、無条件に水平方向・鉛直方向に保存されるわけではない。それは、ボールを壁に斜め45°から当てる様子をイメージすると分かる。運動量保存則は”壁に対して”水平方向・鉛直方向に保存されるのだ。小球は斜面に垂直に衝突しているので、衝突後は速度ベクトルが逆向きとなる。
衝突後にBが変位するのだから、小球の衝突前後の速さは異なる。
変位の方程式やエネルギー保存則を使った解法がある。また、軌道が通過する2点が分かっているので、数学的に放物線の方程式を確定させる方法もある。
(d)
衝突時に小球は水平方向の運動量の一部をBに奪われる。同じ大きさの鉛直方向の運動量を床に撃力として吸収される。斜衝突では角度が大きいほど小球の運動量保存に於いてロスが生じるのだ。
水平方向は運動量保存則が成り立つ。また弾性衝突なので力学的エネルギー保存の法則も成り立つ。計算過程で次数下げのテクニックが使える。
「m, M, v0 を用いて表せ」と指示されているが、m, Mを用いなくても表せる。これは(f)の問題を示唆している。
りるらるで述べられているように、小球の衝突後の軌道を(c)で想定したものを前提としない場合は異なる解になる。
(f)
衝突時の保存則、小球の軌道が確定しているので、質量比を求められる。(d)を利用して解くのだが、この問題も小球の衝突後の軌道を(c)で想定したものを前提としない場合は異なる解になる。
[2]
(a)
イメージし難いかもしれないが、天体内部の重力と同じ仕組みだ。地球トンネル(万有引力による単振動)を知っていれば受け入れやすい。
(b)
ここでの静電気力は弾性力と同じなので、rで積分すればよい。
(e)
次の小問(f)の記述がヒントになる。
[3]
(d)
温度が幾つになったのか文字が置かれてないが、自分で文字dを置いて(c)と同じように熱力学第一法則を立式する。問題文中で使われている文字としてdが飛ばされている事からもこの方針に気付ける。
方程式を解くためにdについてもう一つ式が欲しい。気体のdは温度に関する文字なので、気体の状態方程式を作ろう。
多くの式が入り乱れて計算が煩雑だ。