現代文
第2問
題材は宇杉和夫「 路地がまちの記憶をつなぐ 」
未定義の新語がやたらと出てきて、全文を通して読んでも意味不明の文章である。こんな文章をレポートや論文として提出したら、突き返されるだろう。そんなものを試験の題材にしてしまうとは、国語の担当者は何を考えているのか?
長々と書かれているが、要するに「路地が無くなったら寂しい」と言いたいだけの話だ。著者の路地に対する執着心だけは分かった。
出題の意図 にも書かれているように、問題解く上では図の内容やキャプションから情報を読み取ることが必要になっている。問2と問3がその例だ。掲載されている図は単なる補助的な情報ではなく、むしろ本文よりも重要性が高い。本番の共通テストでもこの傾向は表れそうだ。本文は全文を読まずに図表だけはよく読む様にすると効率的だ。
第3問
題材は光原百合の小説「ツバメたち」
問3はツバメたちの心情を推測する問題だが、例に漏れず理不尽である。共通テストで小説問題が出題されるか分からないが、こういうのは字面通りの解釈よりも少し捻った答えが正解と考えて良いだろう。
問4も奇妙な設問。
- (1)は”彼”と王子はすれ違ってはいないので不適。
- (2)は捻くれた解釈だが、捻くれているからこそ正解なのだ。
- (3)はいかにも正解らしいので不正解。
- (4)は、「成就を暗示する」と書かれているが成就していないので不適。
- (5)は、Yでは彼と王子は救済されたとの言及は無いので不適。
- (6)は、「自分ではそう思っていただろう。でも…」の部分に気づけるかを問われている。
古文
問4
俊成が「未央の柳」という一句を見せ消ちにしたのは、もともと行成の書写がそうなっており、自分も若菜の巻を分析してそれに倣ったものである。それを聞いて 親行も若菜の巻を開き、「柳」が容姿を形容するのに多用されていると知り「こうして俊成様は 見せ消ちになさったのだ!」納得したのだ。
漢文
問1の読み方の問題に対して、問2の意味の問題は対照的に難しく、引っ掛けである。
文章IIに、文章Iの概要が日本語で書かれているので、これを読んでから漢文を読解するのが効率的だ。