自己愛と対象愛の関係 考察 心理・精神分析学

むぎが自己愛と対象愛の関係について考察したことを纏めた。

投影同一化

「投影同一化」という心理作用は、人格が成熟すると「共感」になるという。
この投影同一化は、libido が自己に向かう自己愛の状態では「投影同一化」、他者に向かう対象愛の状態では「共感」と称し得る。

その愛は本物か?判別方法

対象愛は、一般的に「愛情」と呼ばれるものに等しく、具体的な人間関係では「親から子へ」や「恋人同士」に見い出される。
この様な人間関係に於いて、表面的には対象愛に見えるが実は自己愛である場合がある。しかしながら、それが対象愛なのか自己愛なのかを他者が見分けるのは難しい。

そこで、愛情のように見えたものが自己愛であった場合に見出される特徴を次に挙げた。

  • 相手を自己愛を満たすために利用する。
    • 相手に「自分が自分の理想を実現している」と認めるように期待や要求をする。
    • 相手を自分の理想像を実現するように期待や要求をする。
  • 相手を「自分の期待に応えられない人だ」と判断すると、怒ったり、落胆したり、冷たく接したりする。

非対称性

対象愛には食欲や睡眠欲といった自己愛には含まれない欲求も含まれている。
つまり、自己愛と対象愛が含む欲求にはズレが有り、「非対称である」と云える。
このことから、自己愛および対象愛の定義を改良することが必要かもしれない。

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