映画”君の名は。”(新海誠) 地上波で視聴…感想 2018-01

、映画「君の名は。」がテレビ朝日系列で地上波放送としては初めて放送された。

私は映画館へ足を運んで映画を観るという事は全く無く、地上波で映画を観る事も殆ど観ない。この君の名はについても映画館で観ることはなく、「所詮は大衆的な娯楽映画だろう」と軽く観ていた節が有るのだが、今回はPC で作業しながらではあるが視聴した。その理由は次のようなものだ。

  • 報道番組で取り上げられる程に話題に登っていた。
  • さまぁ~ず三村がモヤモヤさまぁ~ず2さまぁ~ず×さまぁ~ずで作品を褒めていた。

普段は映画を殆ど観ない私が本作を批評するのもおこがましいが、私なりの考えを述べてみる。

分析

内容は、個性的とは言えないが、人気を得る要素は次の様に多分に揃っている。

  • 思春期の男女に特有の活動を瑞々しく描いている
  • 「魂が入れ替わる」「時間旅行」という古典的なSF が題材になっている
  • 作画が今風で非常に美麗である
  • 音楽が作品とよく調和している

この様に、娯楽としてとても楽しめる作品で、私自身も楽しめた。
ただ、深い哲学が込められているという訳ではなく、商業主義の色が強いと感じた。例えば、三葉(中身は瀧)が自分の胸を揉んだり、バスケで胸が揺れる描写がある。特に、美少女が口噛み酒を造る場面は、思春期の男子ならば皆シビれた筈だ。
恐らく、消費者の対象として想定しているのは10代から20代の男性だろう。

主人公・瀧の声優として神木隆之介を起用した辺り、ジブリ作品に倣ったのかな、とも思った。しかし後から「神木は新海誠作品が好き」と知って、新海誠はそれを知っているから起用したのかもしれないと思った。何れにせよ、主な登場人物の声優は俳優が務めているが、違和感はなく、よく合っていると思う。

思えば、こういった美少女系のアニメ映画が世間一般に受け入れられているという状況は、画期的なのかもしれない。
この映画の趣向とよく似た作品として思いつくのがH18年の「時をかける少女」である。
同年にはアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」が登場しており、これは美少女系アニメが狭い層以外にも受けた有名な例だろう。その後は「けいおん!」や「ラブライブ!」が登場して、美少女系コンテンツの大衆化が進んでいった。
H18年から美少女系作品の大衆化が始まり、「君の名は。」はその極致と言える。

地上波放送のCM として、Z会やソフトバンクが本作と関係の深い内容の物を放送していた。「最近のCM にはこういう趣向もあるのだな」と思った。ソフトバンクのCM は今回の「君の名は。」放送の為に特別に作られたもので、今回の「君の名は。」放送が如何に注目を浴びていたかが分かる。

内容の感想

序盤の展開はかなりの駆け足で、描写としては物足りない。しかしそれをうまく逆手取って、急調の音楽の様な心地よさを演出している。

本作を観ていて理解できなかった点が幾つか有った。それらついては、internet で調べて「描き切れていない部分が多いのだ」と分かった。その描かれていない部分を知って、設定としては十分に練られていると思った。
三葉(中身は瀧)が発電施設の爆破等の努力をしたが、失敗していた。それにも関わらず村長が避難訓練を出して村民が救われた事になっていたのは理解できなかった。これについては、「村長が、三葉(中身は三葉)の訴えを受けて全てを悟った」ということらしい。
三葉が突然髪を切った理由も分からなかったが、後から調べると「瀧に恋したので東京にいる瀧に会いに行った」ということらしい。

隕石落下災害から5年が経ち、瀧が就職面接で地に足の着かない話をする場面があった。労働市場が活発な欧米ならばもっと自分を出して生きていけるのではないだろうか?

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