私は、今を生きる日本人の将来には大きな困難が待ち受けていると思っている。これは、遡れば自分が小学生の頃から悩み続けてきた事だが、こういった問題にどう対処すべきかに一定の結論を見出せたので、述べていこうと思う。
日本が抱えるリスク
これからの日本で考慮すべき大きなリスクには、経済、自然災害、軍事の3つがある。
経済リスク
少子高齢化に伴う社会保障費の増大を主として、国の歳出は膨張し続けている一方で、それを補うための増税は棚上げにしてその代わりに赤字国債を発行するということが長年続けられてきた。これは、将来世代にツケを回していることを意味している。財政を健全化する為には、消費税率を将来的に30%以上に引き上げる必要がある。これは私のような若者にとって地獄のような現実であり、将来への希望を持てない最大の要因だ。
実際は、消費税率をそこまで上げることは政治的に困難だ。「日本は赤字国債を返済できない」と市場が判断すると、財政破綻もしくは急激なインフレが発生する。池田信夫氏ら経済学者によると、この現象はいつ起きても不思議ではなく、数年以内には起きると予想されている。
いずれにせよ、日本の若者が将来、厳しい生活を余儀なくされる事は確実なのだ。
自然災害のリスク
二つ目のリスクとして挙げたいのが自然災害だ。特に注意するべきなのは南海トラフ巨大地震で、発生確率は「30年以内に70~80%」とされており、現実性がかなり高いリスクと言える。この地震が発生した際の経済損失は20年間で1000兆円に及ぶと予測されている。30年後といえば、私達の親の世代はもう現役を退いた年齢になるが、私達若者にとっては「現実」の問題だ。
軍事リスク
3つ目は軍事的リスクである。日本は防衛力を米国に大きく依存しているが米国は財政を理由に東アジア地域の米軍基地縮小を志向している。一方で日本は核武装どころか国家の自然権としての十分な防衛力を持つことが政治的に困難な状況だ。これによりその地域に軍事力の空白が産まれて、力強い経済発展を原動力として軍事力を著しく高め続ける中国やロシアがその穴埋めを狙って我が国を始めとする周辺国に軍事的圧力を強めてくることは明らかだ。
また、北朝鮮の核問題も解決の道筋は見えておらず、これも同様に大きな懸念材料だ。
これからの生存戦略
このように、日本の未来には予見できる巨大なリスクが立ちはだかっている。でも、だからといって私達は自分の未来に絶望すべきではない。これらのリスクを最小化する戦略を取るべきなのだ。そこで、どのような戦略が望ましいか私なりに考えてみた。
考慮すべき将来のリスクとして経済、自然災害、軍事という要素を挙げたが、この中で最も緊急性が高いのは経済破綻のリスクだ。これが起きると民間の金融資産が損害を被るので、 資産を守るために金融資産の一部を外国に逃避させるなどをおこなう。これは外貨預金に相当し、すぐに実行できる。
また、経済、自然災害、軍事リスクの顕在化によって日本人にとって母国が極めて生活しにくい環境になることを想定しておかねばならない。その対策として、より生活しやすい外国に移住する準備をしておくべきだ。移住先にもよるが、私はやはり英会話ができるようになっておくことを推奨する。達するべき習熟度は、その国で十分な水準で生活するためにも、英語を使って仕事ができる程度が望ましい。また、外国に移っても通用するような職業技能を身に着けておくべきだ。
特に日本人で英会話が出来る人はとても少なく、習得のハードルは高いが、これはあらゆる人が実行すべき普遍的なものだと思うので、一人でも多くの人に参考にしてほしい。